子どもが本を好きになる方法は、決して難しいことではありません。
ただ「読ませよう」と頑張りすぎると、逆に読書が嫌いになってしまうこともありますね。
まずは、絵本から児童文学へと自然に移行できるよう、本との距離を近づけ、「読みたい」と感じる気持ちを育てていくことが大切になります。
この時期は、勉強ではなく、楽しみとしての読書を育てる大切な段階です。
絵本から“物語の世界”へそっと背中を押す
子どもが小説や物語の世界へ進むとき、無理に文章だけの書籍へ移行させる必要はありません。
文字ばかりの本は、集中力の発達段階によっては負担になることがあります。
絵本と児童文学のあいだにある橋渡しの時間を大切にし、興味やテーマに合わせた読み物に触れるステップを作ってあげることで、本への自信や「もっと知りたい」という好奇心が育まれていきます。
焦らず、子どものペースに寄り添うことが本好きになる最初のコツだと言えるでしょう。
文字が多い本を急に与えず「絵のある読み物」からつなぐ
文字量が急に増えると、読書に苦手意識を持つ可能性があります。
そのため、まずは挿絵があり、ページごとに区切りが多い作品を選ぶと、理解しやすく集中しやすいのです。
「絵本から小説へ」の間に存在する児童文学や、短い文章とイラストが組み合わされた読み物は、子どもにとって安心材料になります。
表紙や絵が世界観を助け、言葉への興味を自然に引き出します。
最初はゆっくり、一歩ずつでいいんです。
子どもの興味(冒険・動物・科学)を題材に選びわける
子どもは、自分の興味に合うテーマなら集中して読み続けられることがあります。
冒険、動物、科学、ファッションなど、好きなジャンルを主体に本を選ぶことで、本の世界へ入りやすくなるのです。
書店や図書館には、対象年齢ごとにコーナーがあるので、そこを一緒に見て回るのも良い方法でしょう。
ママや両親が押しつけるのではなく、「どれが気になる?」と質問することで、本人が本を選ぶ理由が生まれます。
その選択が自信へとつながります。
読み聞かせを「一部だけ」残して徐々に自分で読む時間を作る
最初から全部を自分で読む必要はありません。
読み聞かせを続けながら「このページから読んでみる?」と提案することで、子どもが文章に挑戦する時間を増やせます。
これは、集中力が完全に育っていない時期でも安心して本に触れられる方法です。
親子で分担する読書は、感情の共有や「物語って楽しい」という体験を深め、読書習慣が無理なく育つメリットもあります。
少しずつ任せるからこそ、子どもが本の世界へ踏み出せるのではないでしょうか。
図鑑・漫画・詩・短編集も“物語に入る入口”として認める
本を好きになるための入り口は、小説だけではありません。
図鑑、漫画、詩、短編集など、さまざまなジャンルが本の世界へ導いてくれます。
特に漫画は出版数も多く、興味や知識につながりやすい書籍です。
詩や短い文章は語感が楽しさを与え、シリーズ作品へ進む可能性も広げてくれます。
「物語の入り口は一つではない」と理解することが読書嫌いを減らす回答になるでしょう。
選択肢が多いほど、子どもの人生に本が寄り添いやすくなりますよ。
読書が苦にならない“家の仕掛け”を整える
読書を習慣にしたいとき、必要なのは「読む時間を強制すること」ではなく、読みたくなる環境を整えることです。
勉強の延長のように扱ってしまうと、本が嫌いになる場合もあります。
そのため、本を身近に感じられる家庭の工夫が大切なのです。
リビングや寝室で本が手に届く距離にあるだけで、読んでみたいという気持ちが芽生えやすくなりますよ。
家の仕掛けは、子どもが本の世界へ自然に引き込まれる大きな力になります。
リビングに「本が主役になる棚」を用意する
リビングは家族全員が集まる場所なので、本を好きになってほしい子どもにとって理想的な読書コーナーになります。
特別な家具でなくても、小さな棚やカゴを本専用にしてみるだけで、読書の対象としての存在感が変わっていきます。
背表紙を見せて並べると、本の世界や言葉の魅力を視覚的に感じやすくなります。
「置いてあるから手に取る」という自然な流れが生まれ、自分から本を開く習慣が育つのではないでしょうか。
ベッドサイドに短い読み物やお気に入りだけを置く
寝る前の時間は、心が落ち着き、集中力が増すタイミングです。
この短い時間を読書にすることで、本は一日の楽しみへと変わっていきます。
ベッドサイドに置く書籍は、詩・短編集・シリーズの一部など、気軽に読めるものがおすすめです。
お気に入りの本がそこにあることで、毎日少しずつ読み進める喜びが生まれていきます。
この習慣は、読書のメリットを自然に体験できる方法でしょう。
読みたくなる本は背表紙を見せて飾る
表紙の絵やタイトル、著者名を見て「読んでみたい」と感じることがあります。
だからこそ、背表紙や表紙が見えるようにディスプレイすることは、とても大切な工夫です。
ファッションのように「飾る感覚」で本を扱うと、読書のイメージが楽しいものに変わります。
書店で人気を集めるコーナーが魅力的に見えるのは、こうした陳列効果があるからです。
家の本棚でも同じ仕掛けを取り入れることで、本の魅力に触れる頻度を高められますよ。
読書の時間を“勉強”ではなく“くつろぎ時間”に位置づける
読書を勉強として扱ってしまうと、本への苦手意識が生まれやすくなります。
読書は知識を増やすだけでなく、心を癒やし、人生に新しい価値観や世界を届けてくれる楽しみの時間です。
そのため、スマホやテレビを消してゆっくり過ごす時間の中に読書を置いてみるのがおすすめです。
くつろぎながら読むことで、文字や言葉への理解も深まりやすくなります。
家族全員が静かに過ごす時間を共有することで、読書習慣が自然と定着していきますよ。
子どもが自分で選ぶ喜びを育てる
本を好きになるために欠かせないのが、「自分で選ぶ経験」です。
好きなジャンルを自分で決め、表紙を見てワクワクし、読んでみたいと感じる気持ちは、子どもにとって大切な読書の第一歩になります。
親が良いと思う本と、子どもが魅力を感じる本は必ずしも同じではありません。
だからこそ、両親が本の選択を奪いすぎないことが、読書の可能性を広げるポイントと言えるでしょう。
自分で選ぶことは自信になり「本が好き」の気持ちを支える力になります。

本屋と図書館を「宝探しの場所」として一緒に散策する
書店や図書館は、子どもにとって知識や物語が詰まった宝庫です。
そこで本を選ぶ体験は、小説の主人公のように世界を探検する時間にもなります。
「今日は動物の本を探そう」「おすすめコーナーから一冊みつけよう」など、テーマを決めて散策すると、選ぶ楽しみが倍増するのです。
さらに、出版数の多いシリーズ作品が子どもの目に留まると、「次も読みたい」という継続的な読書習慣につながることがあります。
宝探しのような感覚を共有できるのは、親子読書の大きな魅力でしょう。
選んだ本は口を出さず尊重する — 失敗も経験と考える
選んだ本が、内容的に難しかったり、途中で読むのをやめてしまったりすることがあります。
しかし、それは失敗ではありません。
読書には向き不向きがあり、興味の波もゆらぎます。
大切なのは「選んだ自分」を受け止めてあげることです。
途中で読むのをやめても「別の本にしようか?」と提案すればOKですし、読み切れなかった理由も成長の回答になります。
両親が否定しないことで、子どもの読書への自信は守られます。
挑戦の積み重ねがいつか好きな作品との出会いにつながるのではないでしょうか。
親子で本を“シェア”し、同じ話題で盛り上がる
子どもにとって、読んだ本を誰かと共有できる経験は、本の魅力を何倍にも広げます。
「このキャラクターは面白いね」「あの言葉って素敵だったね」と感想を伝え合うと、作品の世界が広がり、読書が趣味として定着しやすくなるのです。
親が同じ本を手に取ることで、本の内容だけでなく、価値観や感情を共有する習慣が生まれます。
家族で同じ時間を味わうことは、子どもの人生で忘れられない温かい読書体験になるかもしれません。
選んだ本の“お気に入りポイント”を一言だけ話してもらう
読書感想文のような長い文章を書く必要はありません。
ひとことだけ、「好きな場面」や「面白かった理由」を教えてもらうだけで十分です。
感想を短くすることで、子どもに負担を与えず、物語を思い返す楽しみだけを残せます。
好きな言葉、表紙のかわいさ、キャラクターの魅力など、何を挙げても正解になります。
短い感想は、読書の嫌いをつくらず、好きになる気持ちだけを育ててくれる方法ですね。
物語の余韻を楽しむと“読書が好き”に変わる
本を好きになるきっかけは、読み終えたあとにあります。
物語の余韻を家族で味わうことで、作品はただの文字から「大切な体験」に変わります。
読書は知識を得る方法であると同時に、想像の世界を旅する楽しみです。
その余韻を心地よく感じられた子どもは、次の本へ自然に手を伸ばすようになります。
読書体験が人生の喜びとして残るように、小さな余韻を大切に育てていきたいですね。
読み終えた本は感想の代わりに「ベスト場面」を選ぶ
本を読み終えたとき、すぐに感想を書かせる必要はありません。
まずは「一番好きな場面」を選んでもらうだけで、作品世界をもう一度心の中で味わうことができます。
その一場面こそ、子どもが物語に触れた証であり、言葉やテーマが心に残った瞬間とも言えます。
全てを理解することよりも、何か感じることが大切です。
ベスト場面を選ぶこの方法は、読書を苦手にしないための大きなコツと言えるでしょう。
物語の続きを家族で想像して遊ぶ
読んだ本を「終わり」にしない工夫も読書を好きにするポイントです。
登場人物はその後どうなるのか、続きを質問しながら想像すると、物語は生きたまま心に残ります。
家族で回答を出し合うことで、子どもは作品の世界をより深く理解し、創造力を育てることができます。
この遊びは勉強ではなく、楽しみとしての読書体験になるでしょう。
物語は想像することで、人生に彩りを与えてくれるのかもしれませんね。
本の言葉を日常で引用してみる — 名台詞は宝物になる
作品の中に出てくる言葉は、ときに励ましや気づきを与えてくれます。
お気に入りの名台詞を日常生活で使ってみると、本の世界がより身近になります。
親子で言葉を共有すると、著者の意図やテーマへの理解が深まり、物語の価値がさらに高まります。
名台詞が心に残る経験は、本が「人生に影響する存在」になる瞬間です。
言葉を楽しみとして味わうことで、本が好きになる感覚が育つのではないでしょうか。
作品世界をきっかけに、関連する体験・映画・旅行へ広げる
本の世界を実体験につなげると、読書の記憶は強い刺激になります。
例えば、動物の本を読んだあとに動物園へ行く、冒険の話から地図を広げて旅行先を考える、映画の原作を読むなど、作品世界は現実とつながって広がっていきます。
この「体験とのリンク」は、読書の習慣形成に大きなメリットがあります。
本の世界が実際の景色とつながると、読書は知識ではなく、生きた楽しみに変わっていきますよ。
まとめ
子どもが本を好きになるために必要なのは、無理に読ませることではありません。
絵本から文字の多い書籍へ自然に進むこと、好きなジャンルを尊重すること、家族との読書体験を楽しむこと。
その積み重ねが「読書は楽しい」という記憶になり、将来の学びや人生の価値観を支える力になります。
本は子どもの世界を広げ、言葉と想像力を育ててくれる存在です。
まずは家庭でできる小さな仕掛けから始めてみてくださいね。


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