絵本の読み聞かせがうまくいく絵本の持ち方

絵本を読んでいる子ども 読み聞かせ

絵本の読み聞かせという時間は、子どもと大人の心がつながる、かけがえのないひとときです。
その時間をもっと楽しく、集中できるものにするには、“絵本の持ち方” が意外に大きな鍵になるのです。
持ち方が安定していれば、子どもたちが絵に没入しやすくなり、読み手(親や夫婦)も安心して語りかけられます。
けれど、読み聞かせに不慣れだったり、どのように持てばいいか迷ったりすることもあるかもしれませんね。

絵本読み聞かせを始める前に知っておきたい “持ち方” の基本

絵本を読む前に、まずは持ち方の基本を押さえておきたいですね。
なぜなら、持ち方が安定していないと、絵が見づらくなったり、ページをめくるときに手が邪魔になったりして、子どもの集中力をそいでしまうからです。
「読み手として自信がない」「子どもにきちんと見せたい」などの悩みを持つ方もいらっしゃるかもしれません。
大丈夫です。持ち方の基本を理解すれば、読み聞かせの質を上げることができるんですよ。

正しい持ち位置:子どもの視線に合わせる

絵本は、子どもの目線に合う高さ、合う向きで構えることが大切です。
子どもの視線より高すぎると見上げる不便さが生じ、低すぎると絵が遮られがちになります。
向かい合って読むときは、自分の胸からお腹あたりの高さに絵本を持つと、自然と子どもの視線近くになります。
この“位置”を意識するだけで、子どもたちが絵を見やすく、集中しやすくなります。

手の支え方:片手 vs 両手の使い分け

絵本を持つとき、片手だけで支えるか、両手で補助するか、場面によって使い分けましょう。
軽めの絵本なら片手でも十分ですが、厚めのページや大判のものは、両手で支えたほうが安定します。
ただし、両手で支えると手が絵にかかることもあるので、なるべく下の部分を持つように意識するとよいでしょう。
「手で絵を隠さない」「グラグラさせない」「少し内側に傾ける」ことを意識するといいですね。

傾きと角度:見えやすさを意識した調整

絵本は垂直に構えるよりも、少し内側(子ども側)へ傾けると見やすくなります。
たとえば斜め30度ほどの傾きなら、光の反射を防ぎつつ、絵全体を均等に見せることができます。
また、めくりやすさを考えると、角度を変えて持つことで手が絵を隠さないようにする工夫も効果的です。
角度の調整が、子どもたちの集中力を持続させる秘訣とも言えるでしょう。

揺れ・ブレを防ぐコツ:安定させる技術

どれだけ位置や角度を工夫しても、絵本が揺れたりブレたりしては意味がありません。
安定させるためには、胸に近づけて持つ、肘を体につけて支える、手首を固定してブレを抑えるなどの方法が有効ですよ。
また、ページをめくるときは、力を入れすぎず、滑らかに動かすと揺れが少なくなります。
少しずつ練習を重ねるうちに、自分の安定した持ち方が見つかるでしょう。

※合わせて読みたい「絵本の読み聞かせ いつから始める?」

月齢別・状況別 “持ち方と姿勢” の工夫

子どもの年齢や状況によって、最適な持ち方や姿勢は変わります。
赤ちゃんを寝かせて読むこともあれば、幼児を膝に乗せて読むこともありますよね。
兄弟がいるときは、全員に見せるための持ち方が必要になります。
また、読み聞かせ会などでは、人数や会場の明るさに合わせて調整が求められます。
ここでは、月齢や場面ごとの工夫を紹介します。

膝に座って絵本を読んでもらっている子ども

0〜1歳:寝かせて読む・抱っこで見る

この時期の赤ちゃんは、仰向けや抱っこの姿勢で聞くことが多いですね。
寝かせて読む場合は、絵本を真上に構えるよりも、少し斜めに傾けて光の反射を抑えると見やすくなります。
抱っこで読むときは、子どもを胸の前に抱き、片手で絵本を支え、もう一方の手でページをめくると安定します。
この姿勢は、親子の距離が近くなり、安心感や愛着も育まれます。

1〜3歳:膝上・対面スタイルの持ち方

この頃の子どもは、自分で座れるようになります。
膝上で読むスタイルでは、体の外側に少し絵本を張り出すようにすると、視界を遮りません。
絵本の中心をしっかり支えながら、片手でめくれる余裕をもたせましょう。
また、子どもが自分でめくりたがるときは、ページの下を少し浮かせて手を添えると、やさしくサポートできますよ。

兄弟・複数聞き手:広く見せる持ち方

複数の子どもが並んで聞くときは、1対多数を意識した見せ方が大切です。
絵本を少し高めに構えて、左右に角度をつけ、全員が見えるようにします。
「絵を隠さないよう下の部分を持つ」「中心をしっかり支える」ことを意識すると良いでしょう。

読み聞かせ会:“見せる持ち方” のポイント

読み聞かせ会などでは、聴き手全員に見せるための工夫が必要です。
絵本を高めに構え、少し傾けて光を反射させないようにします。
持ち替えやすい姿勢を意識しながら、ページを見せる方向を時々変えると、より注目を集めやすくなります。
大人がリラックスして読める体勢を保つことも、子どもたちの集中力を支える大切な要素です。

ページめくりと持ち替えの “流れ” を意識する技法

読み聞かせでは、ページをめくる動作や持ち替えの滑らかさが、物語のリズムに影響します。
絵本の世界に集中している子どもたちにとって、ページをめくる“間”やテンポはとても大切なのです。
ここでは、ページをめくる方向、間の取り方、視線の誘導、テンポづくりの工夫を紹介します。

「送り読み」と「迎え読み」の使い分け

ページをめくる方法には、「送り読み」と「迎え読み」があります。
送り読みは、自分側から外へ押し出すようにめくる方法です。
迎え読みは、外側のページを引き寄せるようにしてめくる方法になります。
一般的に、送り読みは手が絵にかかりにくく、動作がスムーズです。
絵本のサイズや紙質によって、どちらが適しているか変わるため、実際に試してみるのがよいでしょう。

ページめくり前後の動き:間の取り方

ページをめくる直前と直後の“間”を意識すると、物語の余韻を感じやすくなります。
緊張する場面では少し間を置き、明るい場面ではテンポよくめくると、感情の抑揚が自然に生まれます。
呼吸を整えてからページをめくると、声のトーンも安定します。
この“間”が、読み方全体のリズムを支えてくれます。

持ち替え時の視線誘導:次ページを見せる工夫

ページをめくる前に、子どもたちに「次はどうなると思う?」と問いかけてみましょう。
その間にページの角を軽く持ち上げて、少しだけ中を見せるようにします。
そうすることで、子どもたちの目線が自然と次の展開に向きます。
視線の誘導を取り入れることで、子どもたちの集中がより長く続きます。

めくるリズムと速度:テンポ感をつくるコツ

読み聞かせのテンポは、子どもたちの集中力と深く関わります。
早すぎると内容を理解できず、遅すぎると飽きてしまうことがあります。
物語の雰囲気や子どもの表情を見ながら、めくるスピードを変えてみましょう。
リズムを意識した読み方は、自然な抑揚と表現を生みます。

読み手の体・姿勢と “持ち方の連動” を意識する

どれだけ絵本の持ち方を工夫しても、読み手の体勢が不安定だと、集中力が続きにくくなります。
腕や肩への負担、首の角度、呼吸の浅さなどが、持ち方の質に影響します。
ここでは、姿勢と持ち方を連動させるためのコツを紹介します。

椅子・床・座布団での姿勢と持ち方の関係

椅子に座って読むときは、背筋を伸ばし、足をしっかり床につけて安定させましょう。
床や座布団では、膝の高さと絵本の高さを合わせるよう意識してください。
腰を立てて姿勢を保つことで、声の響きも安定します。
体勢を整えることが、自然な持ち方の第一歩ですよ。

腕・肩への負荷を軽くするコツ

読み聞かせは意外と腕に負担がかかります。
肘を体に寄せて支える、膝やクッションを使って高さを調整するなど、工夫してみましょう。
少しでも負担が減ると、自然と笑顔も生まれやすくなります。
身体がリラックスすると、声にもやわらかさが出ます。

視線の位置と首の向き:無理しないアングル

首を下げすぎたり、前かがみになりすぎたりすると、疲れやすくなります。
絵本と目線がほぼ同じ高さになるよう調整してみましょう。
読みやすい姿勢を保てば、声の響きも安定し、子どもたちへの表現も豊かになります。

ページを見ながら読むときの持ち方とアイコンタクト

絵本ばかり見ずに、時々子どもたちと目を合わせてみましょう。
ページをめくるたびに視線を上げ、微笑んだり、問いかけたりすることで、子どもたちとの関係が深まります。
このとき、絵本を胸の高さに構えておくと、視線の切り替えがスムーズになります。

まとめ

絵本の読み聞かせは、言葉だけでなく「持ち方」「姿勢」「間」「リズム」といった部分がすべて関係しています。
持ち方を少し工夫するだけで、子どもたちの集中力がぐっと高まります。
今日からできる小さな工夫を積み重ねて、自分らしい読み聞かせスタイルを見つけてください。
絵本の世界に寄り添いながら、親子で過ごす時間を、どうか大切にしてくださいね。

※合わせて読みたい「絵本の読み聞かせ いつから始める?」


絵本文化推進協会 フッター画像

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