5歳になると、絵本との関わり方が少し変わってきます。
読み聞かせが中心だったころから、自分で文字を追い、物語を理解しようとする姿が見られる時期になります。
一方で、小学校入学を意識して焦ってしまうママやパパも多いのではないでしょうか。
5歳で絵本を自分で読むことは、早すぎるのか、それとも遅いのか。
他の年齢との違いを知ることで、お子さんに合った関わり方が見えてきますよ。
5歳で「自分で読む」を始めるときの年齢別留意点
5歳は、絵本との関係が大きく変わる節目の年齢です。
4歳までの読み聞かせ中心の時期とも、小学校以降の児童書中心の時期とも違う、少し特別な時期になります。
文字への理解が進み、ひらがなを一人で読めるようになる子どもたちも増えてきますが、物語やストーリーの理解は、まだイラストや大人の助けが必要な場合も多いのです。
この微妙な移行の時期をどう支えるかで、読書が楽しい習慣になるかどうかが変わってくることもあります。
年齢だけで判断せず、今のお子さんの様子や成長を見ながら関わることが大切ですね。
4歳までとの違い:読み聞かせ中心から一歩広がる時期
4歳ごろまでは、絵本は大人が読んであげるもの、という位置づけが中心でした。
読み聞かせによって、言葉のリズムや物語の世界を楽しむ時期です。
5歳になると、ひらがなへの理解が進み、文章を自分で追おうとする姿が見られるようになります。
とはいえ、まだ完全に一人で読めるわけではなく、途中で止まったり、意味が分からずに考え込んだりすることもあります。
この段階では、読み聞かせを卒業する必要はありません。
自分で読む体験と、大人と一緒に読む時間を行き来しながら、読書への興味を広げていく時期だと考えると安心です。
5歳の特徴:できた体験が自信につながりやすい年齢
5歳の子どもは、「自分でできた」という体験をとても大切にします。
絵本を最初から最後まで読めた。
一人で主人公の名前を読めた。
そんな小さな成功体験が、自信につながりやすい年齢です。
この自信が、次の絵本への興味や、読書を続ける力になります。
逆に、できないことを強調してしまうと、読むこと自体が問題のように感じられてしまうこともあります。
5歳では、結果よりも体験そのものを認めてあげる関わり方が、とても大切になります。
6歳以降との違い:文字だけに頼らなくてよい段階
6歳以降、小学生になると、文字中心の児童書や国語の学習が始まります。
物語を文章だけで理解し、読解力を伸ばしていく時期です。
一方、5歳はまだイラストが重要な役割を持っています。
絵があることで、場面や登場人物の気持ちを想像しやすくなり、ストーリーへの理解が深まります。
文字だけで読めないからと心配する必要はありません。
絵本という形式そのものが、5歳の発達に合った学びの環境になっています。
年齢より大切な視点:比べず「今」を見るという考え方
5歳といっても、成長のペースは子供によって本当にさまざまです。
年中や年長、幼稚園や保育園の環境によっても、文字への関心や経験は変わります。
友だちやともだちと比べてしまうと、不安になることもありますよね。
ですが、年齢はあくまで目安です。
今のお子さんが、絵本を楽しんでいるかどうか。
言葉や物語の世界に興味を持っているかどうか。
そこを見ることが、読書習慣を育てるうえで本当は大切なのではないでしょうか。
5歳で自分で読む絵本が大切とされる理由
5歳で絵本を自分で読むことが注目されるのには、きちんとした理由があります。
それは、文字の理解、言葉の発達、想像力の広がりが、ちょうど重なり合う時期だからです。
このころの子どもたちは、絵本を通して世界を知り、物語の中で主人公と一緒に考え、感じる経験を積み重ねていきます。
読み聞かせだけでは得られなかった「自分で読み進める体験」が、成長の一歩になることも多いです。
無理なく、楽しく読書へ移行できる点が、5歳ならではの特徴だと言えるでしょう。
ひらがな理解と物語理解が結びつき始める
5歳になると、ひらがなを一文字ずつ読むだけでなく、文章として理解しようとする姿が見られます。
文字とその発音、そして意味が結びつき始める時期。
絵本の短い文章は、子どもにとって読みの練習にちょうどよい長さになります。
ストーリーの流れを追いながら、主人公の行動や気持ちを想像する経験が増えていきます。
この積み重ねが、読解力や国語の学びの土台になっていきますね。
最初は途中で止まってしまっても、それは自然な成長の過程ですよ。
自分で読めた経験が主体性を育てる
自分で絵本を読めたという体験は、子どもにとって大きな意味を持ちます。
「ひとりでできた」「最後まで読めた」という思いが、行動への自信につながるのです。
この主体性は、読書だけでなく、学校生活や学習にも良い影響を与えます。
大人に読んでもらう安心感とは違い、自分の力で物語を進める楽しみを知る瞬間ですね。
ママやパパが感想を聞いてあげることで、親子のコミュニケーションも深まっていきますよ。
想像力と言葉の世界が広がるタイミング
5歳は、想像力が大きく広がる時期です。
動物や自然、不思議な世界、空想の場面に強い関心を示す子どもたちも多いでしょう。
絵本のイラストと文章を行き来しながら読むことで、イメージする力が育ちます。
主人公になりきったり、自分ならどうするか考えたりする姿も見られますね。
こうした体験が、言葉の表現や思いを伝える力につながっていくのです。
読書習慣の土台を無理なく作れる年齢
5歳は、読書を習慣として取り入れやすい時期。
まだ時間の使い方に余裕があり、遊びの延長として本に触れられるからです。
毎日決まった時間に少し読むだけでも、読書は特別なことではなく、生活の一部になるのです。
この時期に「本は楽しいもの」という感覚を持てると、小学生になってからも自然に読書が続きやすくなります。
無理なく始められる点が、5歳で自分で読む絵本の大きなメリットです。
5歳が自分で読める絵本の選び方
5歳向けの絵本選びは、「読めるかどうか」だけで決めないことが大切。
文字量、イラスト、テーマ、シリーズ性など、いくつかの視点を組み合わせることで、お子さんに合った一冊が見えてきます。
ランキングや人気作品を参考にするのも一つの方法ですが、最終的にはお子さま自身の興味や反応を大切にしたいところですね。
文字量は「少なすぎず多すぎず」を意識する
5歳向けの絵本では、文字量のバランスがとても重要になります。
一文が極端に短すぎると、物語としての流れがつかみにくくなります。
反対に、文章が長すぎると集中が続かず、途中で読むのをやめてしまうことも。
ひらがな中心で、数行ずつ文章が配置されている構成は、読みの練習にもなります。
最初から最後まで読めたという体験を重ねることで、自信につながっていきますよ。
絵が内容理解を助けてくれる構成を選ぶ
5歳の子どもにとって、イラストは単なる飾りではありません。
場面や登場人物の気持ちを理解するための、大切な手がかりになります。
文章だけでは分かりにくい部分を、絵が自然に補ってくれる絵本は、とても読みやすいものです。
ねこやおおかみ、動物が主人公の作品は、感情移入しやすい傾向もあります。
絵と文章が一体になっている構成かどうかを、選ぶ際に意識してみてください。
興味関心に寄り添ったテーマを優先する
絵本選びでいちばん大切なのは、お子さんの興味に合っているかどうかです。
自然や図鑑、なぞなぞ、季節のはなし、おすしやパンなど、関心は本当にさまざまです。
今そのころに夢中になっているテーマを選ぶと、ひとりでも何度も読み返すことがあります。
途中で読むのをやめてしまう場合も、テーマが合っていないだけということもあります。
オススメや人気だけに頼らず、今の関心を見ることが大切ですね。
繰り返し読みたくなる本との出会いを大切にする
5歳の読書では、「何度も読む」という体験がとても意味を持ちます。
同じ物語を繰り返し読むことで、言葉や文章が自然に身についていきます。
お気に入りのシリーズや作品ができると、読書そのものが楽しみになります。
最初は読み聞かせだった本を、あとから一人で読むようになることもあります。
そうした移行の経験が、読書への前向きな気持ちを育てます。
自分で読む力を育てる家庭での関わり方
5歳が絵本を自分で読む力を伸ばしていくには、家庭での関わり方がとても大きな意味を持ちます。
特別な教材やワークを用意しなくても、日々の生活の中でできることはたくさんあって、そのなかでいちばん大切なのは、読書を「勉強」にしないことです。
親子で一緒に楽しむ時間として位置づけることで、子どもは自然と本に向かうようになります。
ママやパパの関わり方ひとつで、絵本が安心できる居場所にも、成長を支える体験にもなっていくのです。

読む時間を日常の中に自然に組み込む
読書の時間は、特別に構える必要はありません。
寝る前の少しの時間や、風呂あがりの落ち着いた時間など、生活の流れの中に組み込むことがポイント。
毎日長い時間を取らなくても、短い時間をいつも続けることが習慣につながりますよ。
また、無料で利用できる図書館を活用するのも良い方法。
新着の絵本を一緒に探す時間そのものが、楽しい体験になります。
うまく読めなくても否定しない声かけ
途中でつまったり、音読がうまくいかなかったりすることは、5歳ではよくあることです。
そのたびに直したり、正解を求めたりすると、読むことが苦しくなってしまいます。
「ここまで読めたね」「その言葉、よく分かったね」と、行動を認める声かけが大切ですよ。
感想を聞くときも、正しい回答を求めず、思いやイメージを受け止める姿勢が安心感につながります。
親は教える人ではなく伴走者になる
5歳の読書では、大人が先生になる必要はありません。
むしろ、隣で一緒に楽しむ伴走者のような存在が理想です。
読み聞かせとひとり読みを行き来しながら、必要なときだけ手を貸す関係が心地よいでしょう。
お母さんやお父さんが楽しそうに本を読む姿は、子どもにとって強い影響があります。
親子のコミュニケーションとしての読書を大切にしたいですね。
本選びを子どもに任せる体験を取り入れる
絵本を選ぶ場面も、成長につながる大切な体験です。
図書館や本屋で、お子さま自身に選ばせてみてください。
最初は表紙やイラスト、名前の知っている主人公で選ぶこともあります。
それでも問題ありません。
自分で選んだ本は、ひとりで読もうとする意欲につながりやすいです。
この経験が、自立した読書への一歩になります。
まとめ
ママやパパができることは、教えることよりも、一緒に楽しむこと。
読み聞かせとひとり読みを行き来しながら、親子のコミュニケーションとして絵本の時間を過ごすことが、何よりの学びになります。
5歳という時期を焦らず、比べず、やさしく支えることが、これからの小学校生活や国語の学習にもつながっていくのではないでしょうか。



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